February 13, 2019
エスポー(フィンランド)–ノキアは、日本におけるエンドツーエンド(E2E)のクラウドネイティブ・モバイルネットワークを構築する楽天の主要パートナーとして選定されたことを発表しました。 ノキアは統合型Cloud RAN、AirGileクラウドネイティブコアネットワーク、ノキアソフトウェア製品、ならびに設計・管理・導入フルターンキーサービスを提供します。
楽天グループ(本社所在地 東京都)は、Eコマース、フィンテック、デジタルコンテンツ、通信など70以上のサービスを展開し、世界で約13億にのぼるユーザーに利用されています。また、日本においては1億以上の楽天会員を中心に独自の「楽天エコシステム」を形成しています。同社は、IT企業としての経験や日本国内1億以上の会員基盤を礎とし、通信子会社である楽天モバイルネットワーク株式会社を通じて移動体通信事業者(Mobile Network Operator)としてのサービス開始を目指しています。
楽天が採用する分散型クラウドネットワークは、自動化されたノキア及び楽天のネットワーク構築・導入業務プロセスと共に、運用コスト削減に寄与し運用効率化を推し進めます。
ノキアは「ゼロ・フットプリント(設置スペースゼロ)」のサイトアプローチを活用し、RRHをエッジクラウド上のクラウドRANソフトウェアに接続することでネットワークの展開と拡張に要する期間を短縮し、ターンキー方式で新規無線ネットワークの導入と統合を行います。また、楽天と共同し、複数のコア機能に対して自動化、AI、機械学習を最大化する設計を行い、レガシーネットワークと比較して運用コストを大幅に削減します。
モバイルネットワークは東京、大阪、名古屋など日本全国に展開し、ノキアCloud RAN、AirScale無線機(RRH)、AirGileクラウドネイティブコアを採用します。ノキアIPマルチメディアサブシステム(IMS)、セッションボーダーコントローラ(SBC)及びTelcoアプリケーションサーバを組み合わせることでVoLTE(Voice over LTE)などのサービスをより迅速に展開することができます。
FutureXネットワークのビジョンについて楽天とノキアは完全に一致しており、日本における楽天の新規MNO事業で初めてこれを実現します。 現在、商用ネットワークの構築と並行して、東京での商用トライアルを実施しています。
楽天モバイルネットワーク株式会社代表取締役社長山田善久氏は次のように述べています:「私たちは、ノキアとの連携によりハードウェアとソフトウェアに分離されたRANプラットフォームである楽天クラウドプラットフォーム(RCP : Rakuten Cloud Platform)上に無線ソフトウェアをVNFとして実装する事に成功しています。両社の連携によって、オープン仮想化RANが展開できることを大変嬉しく思います」
ノキアソリューションズ&ネットワークス合同会社代表執行役員ジョン・ハリントン(John Harrington)は次のように述べています:「これは、日本におけるクラウドネイティブ技術とデジタル変革の最先端を行く画期的な展開です。ノキアのハードウェア、ソフトウェア、サービスを活用し、クラウドと自動化の最新技術を組み合わせることにより、楽天様は日本で初めて完全クラウドベースのサービスモデルを採用するサービスプロバイダとなります。」
- ネットワーク設計、プランニング、最適化(NPO)を含むノキアのフルターンキーサービス。置局、建設工事、ネットワーク構築のプロジェクト管理
- AirScale無線機(RRH)を含むノキア クラウドRANならびにモバイルエッジクラウドへの統合
- ノキアIPマルチメディアサブシステム(IMS)を含むAirGileクラウドネイティブモバイルコアネットワーク
- クラウド用のVNFを最適にし、迅速なイノベーションを高速化させ、収益増加を加速させるノキアShared Data Layer
- IMSネットワーク境界でメディアとシグナリングのストリームを保証、制御するノキアSession Border Controller
- 運用の変革にむけたDevOpsベースのフレームワークを活用するCloudBand、FlowOneを含むクラウドオペレーション製品群
リソース:
- Webページ:Cloud RAN
- Webページ:Nokia Telco cloud
- Webページ:Nokia Services
- Webページ: Shared Data Layer
- Webページ:Session Border Controller
- Webページ:Subscriber Data Management
- ホワイトペーパー:Reinvent telcos for the cloud
タグ:クラウドネイティブ、クラウドコア、クラウドRAN、デジタルサービスプロバイダ、IMSサービス、セッション・ボーダー・コントローラー、TAS
楽天株式会社について
楽天株式会社(東証:4755)は、日本発のインターネット・サービス企業で、Eコマースをはじめ、フィンテック、デジタルコンテンツ、通信など、多岐にわたる分野で70以上のサービスを提供しています。これら様々なサービスを、楽天会員を中心としたメンバーシップを軸に有機的に結び付け、他にはない独自の「楽天エコシステム」を形成しています。1997年に創業し、「イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする」という企業理念のもと、現在では1万7千人以上の従業員を擁し、世界30カ国・地域において事業を展開するグループ企業となっています。詳しい情報はhttps://corp.rakuten.co.jp/をご覧ください。
ノキアについて
ノキアは、世界をつなぐ技術を開発しています。業界で唯一、エンドツーエンドのポートフォリオを有し、世界中で利用可能なネットワーク装置、ソフトウェア、サービス、ライセンスを開発、提供しています。ノキアの顧客である通信事業者のネットワーク契約数を合計すると57億回線となります。また、民間企業や公共部門のお客様においても、生産性を高め、人々の生活を豊かにするためにノキアのネットワーク製品が使われています。
世界的に有名なノキアベル研究所をはじめとする研究チームを通して、通信のスピードや安全性を向上させ、人々の生活や経済、社会に変革をもたらすエンドツーエンドの5Gネットワークを活用していくために、ノキアは世界をリードしています。また、社会的な目的、品質、誠実さをもって技術を開発するなかで、最高レベルのビジネス倫理基準を遵守しています。