ノキアとAWS、クラウドベースの5G無線ソリューションを実現
プレスリリース
ノキアとAWSがクラウドベースの5G無線ソリューションを実現
- Cloud RANとOpen RAN技術を活用した提携で、顧客に焦点を当てた新しい5Gユースケースを開発
- ノキアがAWSと協業してCloud RANとOpen RAN技術の範囲を拡大し、5G展開を加速
2021年3月15日
エスポー(フィンランド) – ノキアは、本日、Cloud RAN(vRAN)およびOpenRAN技術の研究および活用において、Amazon Web Services (AWS) と契約を締結したと発表しました。今回の提携の目的は、顧客に焦点を当てた新しい5Gソリューションの開発です。ノキアの施設で実施されるこの共同研究では、革新的な概念実証 (PoC) を開発し、Cloud RANと関連技術の調査および活用を目指します。ノキアはAWSとの戦略的提携で、Cloud RAN技術の適用範囲を拡大し、5Gの展開や新しいユースケースの開発を支援する戦略を進めていきます
この取り組みでは、ノキアのRAN (無線アクセスネットワーク)、Open RAN、Cloud RAN、そしてエッジソリューションの組み合わせによってAWS Outpostsとシームレスに動作するかを、両社のエンジニアリングチームが研究することになります。この提携で、通信事業者と5Gの接続サービスを使っている企業は、モバイルネットワークのトポロジ全体でAWSを利用できるようになります。通信事業者は、クラウドの機敏性と拡張性を活用することで、ネットワーク仮想化やコアネットワーク機能とRANネットワーク機能のプラットフォーム層を簡素化できます。さらには、AWS ISVパートナーが開発した新しい5Gユースケースで、企業が希望するビジネスの業績向上をサポートします。
AWSは、従量課金制でオンデマンドのクラウドコンピューティングプラットフォームとAPIの包括的なパッケージソフトを顧客に提供します。この提携により、ノキアはAmazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC 2)、Amazon Elastic Kubernetes Service (Amazon EKS)、AWS Outposts、AWS Local Zones、その他関連のAWSサービスを利用して、ネットワーク機能の自動化や、エンドユーザーのアプリケーションの導入、拡張、管理を実現できます。
今回の提携分野は3分野に特化しています。まず、Amazon EKSを使ったエッジクラウドやオンプレミス向けのAWS Outposts上でノキアの5G vDU(仮想化分散ユニット)のオンボーディングと検証を中心に実施します。次に、クラウドネイティブ展開のAmazonEKSを用いて、AWSOutpostsやAWS LocalZonesでノキアの5G vCU(仮想化された集中型ユニット)の実装を検証します。3つ目は、ノキアの5G Cloud RANとAWS上で動作する5G SA コアネットワークを使ったエンドツーエンドソリューションの検証実験を構築します。
この提携の一環として、ノキアはNokia AirFrame Open Edgeサーバー上でAWS EKS Anywhereを実行します。Nokia AirFrame Open Edgeは、コンピューティング能力をネットワークのエッジに分散し、Cloud RAN、マルチアクセスエッジコンピューティング(MEC)、および5Gの実装を推進します。
ノキアは、先進的な機器ポートフォリオを活用し、クラウドと組み合わせることで、Open RANとCloud RAN先端技術の進捗を加速しています。ノキアはAWSとの協業により、パートナーのエコシステムを拡大し、5Gの収益化に不可欠なエンドユーザーのビジネスの業績向上をサポートします。
Deutsche TelekomのStrategy and Technology Innovation のシニアバイスプレジデントであるアレックス・ジンスン・チェ博士は次のように述べています。「ドイツテレコムは、自動化された商用モデルを使用して、新しく、オープンで細分化されたクラウドネイティブインフラへと変貌を遂げようとしています。5G Open RANとCloud RANにおけるノキアによる技術の牽引力とAWSのクラウドプラットフォーム機能と顧客中心主義を組み合わせたこの連携により、変遷への道のりを加速させられるでしょう。クラウドネイティブなネットワーク機能や自動化をRANに拡大することで、5G時代の新しい機敏性とユースケースを実現できます」
AWSのAmazon EC2担当バイスプレジデントであるデイブ・ブラウン氏は次のように述べています。「ノキアとの提携により、業界を牽引する当社のクラウド技術の範囲が拡大し、通信事業者および企業のお客様をサポートできるようになります。この緊密な連携により、お客様に5G Cloud RANおよびOpen RANソリューションを構築するための複数の導入オプションを提供できることを楽しみにしています。お客様は、Amazon EKSやEKS Anywhereを使う一方で、IntelまたはARMのCPU、あるいは、ベアメタルサーバーのいずれかを用いたAWS Outpost上で5G RANを実行する方法を選択することができ、恩恵を受けることができます。そして、CoreとRANにまたがるツールの共通フレームワークを使用することで、CI/CD、自動化、およびネットワークオーケストレーションの課題を解消することができます」
ノキアのモバイルネットワークのプレジデントであるトミー・ウイットは次のように述べています。「ノキアにとって非常に重要な提携であり、Cloud RANの牽引を続ける上でも重要な提携です。ノキアでは、お客様をサポートし、お客様がネットワークエッジで必要とする柔軟性と順応性の提供をすることに専念しています。ノキアはパブリッククラウドパートナーのエコシステムを構築しています。このエコシステムは最終的にはお客様をサポートし、お客様を魅了する5Gユースケースの構築に役立ちます」
参考資料
ウェブサイト: Nokia Cloud RAN
ノキアについて
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